組織 アメリカ経済の司令塔:NECとは?
- NEC設立の背景NECは日本語で国家経済会議と訳され、英語表記のNational Economic Councilを略したものです。1993年、アメリカ合衆国においてクリントン大統領が政権を発足させたのと同時に設置されました。その背景には、冷戦が終結した後の世界経済は変化が激しく、アメリカ経済の競争力を強化し、国内外で起こる経済問題に対応するため、より強力な経済政策の中心となる組織が必要とされたということがあります。クリントン大統領は選挙戦の中で経済政策を最重要課題として掲げており、その公約を実現するために、政権内部の経済政策決定プロセスを円滑化し、大統領への助言機能を強化する必要がありました。大統領への助言を行う組織としては、それまでにも大統領経済諮問委員会(CEA)が存在していました。しかし、CEAは学者出身者が多く、より実践的な政策立案や、関係省庁間の調整を行うことができる組織が求められていました。そこで創設されたNECは、大統領直属の組織として、大統領経済諮問委員会や国家安全保障会議(NSC)などと並ぶ強い権限を持つことになりました。初代NEC議長には、後に財務長官となるロバート・ルービン氏が就任し、クリントン政権の経済政策を主導しました。NECの設立は、アメリカ経済がグローバル化の進展や技術革新といった変化に対応するために、大統領を中心とした強力なリーダーシップを発揮する体制を築くという狙いがありました。
