経済指標 キチンサイクル:在庫変動が経済に与える影響
- キチンサイクルとは「キチンサイクル」とは、経済活動が約3~5年(約40ヶ月前後)の周期で循環するという考え方です。1923年にアメリカの経済学者ジョセフ・キチンによって提唱されました。キチンサイクルは、企業の在庫投資に着目した景気循環論です。景気が良い時は、企業は将来の需要増加を見込んで商品をたくさん生産し、在庫を増やします。しかし、実際には需要が予測を下回ると、在庫が過剰になってしまいます。そこで、企業は生産調整を行い、在庫を減らそうとします。この生産調整が経済活動の停滞につながり、景気は後退局面に入ります。キチンサイクルは、他の景気循環論と比べて周期が短いことが特徴です。例えば、設備投資の変動に注目したジュグラーサイクルは約7~11年、建設投資の変動に注目したクズネッツサイクルは約15~25年とされています。キチンサイクルが短期間で循環するのは、在庫投資が他の投資に比べて調整しやすいからです。キチンサイクルは、在庫投資の増減が景気変動に大きな影響を与えるという特徴も持ちます。在庫投資が増加すると、企業の生産活動が活発になり、経済全体が活性化します。逆に、在庫投資が減少すると、企業は生産を縮小するため、経済は停滞します。キチンサイクルは、経済の動きを理解する上で重要な概念の一つです。キチンサイクルを理解することで、景気の現状を把握し、将来の景気動向を予測する一助となります。
