組織 ヨーロッパ統合の礎? 欧州共同体
「欧州共同体」と聞いて、現在のEUを思い浮かべる方もいるかもしれません。しかし、「欧州共同体」と「欧州連合」は厳密には異なるものです。「欧州共同体(EC)」とは、1950年代に設立された三つの国際機関、すなわち「欧州石炭鉄鋼共同体(ECSC)」、「欧州経済共同体(EEC)」、「欧州原子力共同体(Euratom)」を指します。1951年に設立されたECSCは、フランス、ドイツ(当時西ドイツ)、イタリア、ベルギー、オランダ、ルクセンブルクの6か国が加盟し、石炭と鉄鋼という、戦争に欠かせない資源を共同で管理することで、二度と戦争を起こさないという決意を示しました。その後、1957年には同じ6か国によってEECとEuratomが設立されました。EECは加盟国間の経済統合を目指し、関税の撤廃や共通市場の設立などに取り組みました。一方、Euratomは原子力の平和利用を目的とし、原子力発電の研究開発や安全基準の策定などを進めました。これらの共同体は、その後のヨーロッパ統合の礎となり、1993年にはマーストリヒト条約によって欧州連合(EU)へと発展していくことになります。
