その他 企業と労働者の攻防?インサイダー・アウトサイダー理論
私たちが普段、「労働市場」と聞いて想像するのは、企業が労働者を雇うという関係性でしょう。しかし、現実には、常に企業が強い立場にあるとは限りません。特に、高度な専門知識や技術を持つ熟練労働者は、企業にとって喉から手が出るほど欲しい存在です。なぜなら、企業がそのような人材を育てるには、長い時間と多大な費用がかかるからです。考えてみてください。新しい人を採用し、一から教育するよりも、既に社内で活躍している熟練労働者に仕事を任せた方が、企業にとっては効率的です。このように、企業にとって簡単には代わりが見つからない貴重な存在だからこそ、熟練労働者は、企業に対して強い立場を持つことができるのです。これは、まるで、すでにお店と良好な関係を築いている常連客のようなものです。新規顧客を獲得するよりも、常連客に繰り返し来店してもらう方が、お店にとっては安定した経営につながります。同じように、企業にとっても、既存の熟練労働者(いわば「常連労働者」)は、非常に重要な存在なのです。
