投資家 機関投資家のための行動規範:スチュワードシップ・コードとは
近年、企業には目先の利益だけを追求するのではなく、社会全体の持続的な発展に貢献しながら長期的な成長を実現していくことが求められています。それと同時に、投資家も短期的な利益だけを重視するのではなく、企業の長期的な価値創造を促すような責任ある投資行動が求められるようになっています。このような状況下、企業と投資家の橋渡し役として重要な役割を担っているのが機関投資家です。機関投資家は、顧客から預かった資金を、株式や債券などで運用する専門家です。彼らは、多くの資金を運用しているため、投資先企業に対して大きな影響力を持つことになります。そのため、投資先企業と建設的な対話を行い、企業価値向上を促すことが期待されています。このような機関投資家の行動規範となるのが「スチュワードシップ・コード」です。これは、機関投資家が企業とどのように向き合い、責任ある投資を行うべきかを示した原則です。「スチュワードシップ」とは、元々は「執事」や「管家」を意味する言葉で、責任を持って他人の財産や権利を管理することを指します。機関投資家の場合は、顧客から預かった資金を責任を持って運用することを意味します。「スチュワードシップ・コード」は、2010年にイギリスで初めて策定され、その後、日本を含む世界各国で導入されています。日本では、2014年2月に「日本版スチュワードシップ・コード」が策定されました。このコードは、機関投資家に対して、投資先企業の経営状況やガバナンス体制などを深く理解し、問題があれば対話を通じて改善を促すことを求めています。このように、「スチュワードシップ・コード」は、機関投資家に対して責任ある投資行動を求めることで、企業の長期的な成長と持続的な社会の実現に貢献することを目指しています。
