その他 バーベル効果:経済格差を映す鏡
近年、小売業界では価格帯によって売れ行きに大きな差が出てきています。高級品やブランド品といった高価格帯の商品と、生活必需品などを扱う低価格帯の商品の売れ行きは好調である一方で、中間的な価格帯の商品の人気が低迷しているのです。これは、経済学や社会学で「バーベル効果」と呼ばれる現象の一例として説明できます。「バーベル効果」とは、その名の通り、バーベルの両端に重りが集中している様子になぞらえて、社会構造や消費行動が両極化する現象を指します。つまり、経済的に余裕のある高所得層と、価格重視の低所得層が増加傾向にある一方で、その中間に位置する中間層は減少傾向にあると言えるでしょう。高所得層は高価格帯の商品やサービスを贅沢品として消費し、低所得層は生活に必要なものを低価格で購入する傾向があります。しかし、中間層は高価格帯の商品を購入するだけの経済的な余裕はなく、かといって低価格帯の商品で妥協するのもためらうため、消費行動に変化が生じていると考えられます。
