組織 ASEAN: 東南アジアの協力と発展の軌跡
東南アジア諸国連合(ASEAN)は、1967年8月に設立された東南アジア地域の協力組織です。ASEANの設立は、当時の冷戦の緊張と深い関わりがあります。1960年代、世界はアメリカ合衆国を中心とする資本主義陣営とソビエト連邦を中心とする社会主義陣営の対立構造にありました。東南アジア地域においても、共産主義の勢力拡大が懸念されており、東南アジア諸国の共産化を防ぎたいアメリカ合衆国は、東南アジア諸国による地域協力の枠組みを構築することを後押ししました。ASEANの直接的な前身となったのは、1961年にタイ、フィリピン、マラヤ連邦(現マレーシア)の3ヶ国によって結成された東南アジア連合(ASA)です。ASAは、経済、社会、文化の分野における協力関係を強化することを目的としていましたが、加盟国の政治体制やイデオロギーの違いから、具体的な成果をあげることができませんでした。その後、1967年8月8日に、ASAの3ヶ国にシンガポールとインドネシアを加えた5ヶ国によって「東南アジア諸国連合設立宣言」(バンコク宣言)が署名され、ASEANが誕生しました。ASEAN設立の目的は、東南アジア地域の平和と安定の維持、経済発展の促進、社会・文化の分野における協力の推進などです。設立当初は冷戦構造の影響を強く受けていましたが、冷戦終結後、ASEANは地域協力の枠組みとして発展を遂げ、現在では、ブルネイ、ベトナム、ラオス、ミャンマー、カンボジアも加盟し、10ヶ国で構成されています。
