経済政策 ワシントン・コンセンサス:その光と影
- 背景1980年代、多くの発展途上国が経済的に苦しい状況に陥り、世界中で大きな問題となりました。これらの国々は、先進国からの借金が膨らみ、返済が困難になるという、いわゆる債務危機に直面していたのです。この危機を解決するために、国際通貨基金や世界銀行といった国際機関と、アメリカなどの先進国が集まり、共通の対策を協議しました。そして、1989年、アメリカ・ワシントンD.C.で、危機脱出のための10項目からなる政策方針が提唱されました。これが「ワシントン・コンセンサス」と呼ばれるものです。ワシントン・コンセンサスは、新自由主義に基づいた経済政策を、発展途上国が採用することを推奨していました。具体的には、政府の役割を縮小し、市場メカニズムを重視すること、貿易や投資の自由化を進めること、国営企業の民営化を推進することなどが、その柱となっていました。この政策パッケージは、多くの発展途上国で実施されましたが、その効果については、現在でも議論が続いています。
