経済指標 スクリューフレーション:経済の二重苦
近年、耳慣れない経済用語を耳にする機会が増えました。「スクリューフレーション」という言葉もその一つでしょう。これは、「中間層の貧困化」を意味する「スクリューイング(screwing)」と、物価上昇を指す「インフレーション(inflation)」を組み合わせた造語です。では、スクリューフレーションとは具体的にどのような状況を指すのでしょうか。簡単に言うと、モノやサービスの値段は上がり続ける一方で、賃金が上がらなかったり、仕事が不安定になったりすることで、人々の生活が苦しくなる現象を言います。特に、社会の中核を担う中間層と呼ばれる人々が、この影響を大きく受ける点が特徴です。かつては、好景気の中で物価が上昇するインフレーションは、企業の業績向上や賃金の上昇につながると考えられてきました。しかし、近年では、世界的な景気減速や企業の利益優先の姿勢などから、物価上昇が賃金上昇に結びつきにくくなっています。その結果、人々の購買力は低下し、経済全体の停滞を招く可能性も懸念されています。スクリューフレーションは、経済成長の停滞だけでなく、社会不安や格差の拡大にもつながる可能性があり、世界的に注目されています。
