金融政策 経済の舵取り役:ディスカウント・レート
金融の世界では、「お金の価値は時間とともに変化する」という考え方が基本となっています。例えば、今100万円もらえるのと、1年後にもらえるのとでは、どちらが嬉しいでしょうか?多くの人は「今もらえた方が嬉しい」と答えるでしょう。これは、今お金があればすぐに使うこともできますし、投資に回して増やすこともできるからです。つまり、時間は価値を持つため、将来受け取るお金は、現在の価値に割り引いて考える必要があるのです。この、「将来のお金の価値を現在の価値に割り引く率」のことを、「割引率」と呼びます。そして、中央銀行が民間銀行にお金を貸し出す際の基準金利、つまり「ディスカウント・レート」は、この割引率の一つと言えます。民間銀行は日々、預金の払い出しや他の銀行への支払などで、多額のお金のやり取りを行っています。もし、銀行の手持ち資金が不足した場合、一時的に中央銀行からお金を借りることができます。この時適用される金利が「ディスカウント・レート」です。中央銀行は、経済状況に応じてディスカウント・レートを調整することで、民間銀行への貸出量を調節し、世の中に出回るお金の量を間接的にコントロールしています。
